「四国お遍路マニュアル自転車版」その四 香川県編。

前回「お遍路マニュアル自転車版」その三は愛媛県編でした。
その四である今回は、香川県内にある札所66番→88番までを主に自転車で巡るための情報を書いています。
Contents
66番から88番までの札所が香川県にあります。
今回は香川県編ですので、66番「雲辺寺」→88番「大窪寺」までになります。
いよいよゴール『結願(けちがん)』をむかえることになります。
⇑の地図は札所同士を最短距離で結んだものですので、実際は300kmほどあると思います。
最初に遍路中最も標高の高い「雲辺寺」がありますが、その他は基本的に街中を走りますので少し迷いやすいのが香川県です。
そして、名物の讃岐うどんの店がたくさんあるので、エネルギー補給はうどんに決まりですね。
お遍路で最高標高66番「雲辺寺」を攻略しよう。
香川県はいきなり最大の難所66番「雲辺寺」が待ち構えます。
ここはルートも少し複雑なので説明しておきます。
まず登りですがロープウェイがあるので利用する方は赤いルートで行けば問題ありません。
続いて自力派の方ですがロープウェイルートと同じく県道8号を進むと「蔓陀峠」の林道に分岐しますのでそこを進みます。
ただしここは2015年の春、私がお遍路をした時は通行止めでした。
いろいろ情報を調べたのですが、それ以後で自転車で走行している方がいなそうなので現在も通行止めかもしれません。
ですのでここを通ろうと計画するならば通行の可否を確認した方がいいと思います。
確実なのは③の県道268号を使うルートです。
少し遠回りですが路面状態もよく走りやすい(傾斜はきついですが)と思います。

雲辺寺は下りも少しややこしいです。
登り同様にロープウェイ利用するのであれば問題ありません。
しかし、自力で行く場合は先ほど登りでも書いた通り(青)のルートは通行止め可能性が高いですので、緑のルートで67番の札所を目指すことになります。
県道268号は走りやすく問題ないですが県道6号は最悪です。
15%を超える傾斜のダウンヒルで路面はガレ、落石も多いです。
慎重に進んでください。

ですので下りは絶対に自力で行くこだわりのある方以外はロープウェイを推奨します。
雲辺寺ロープウェイは自転車ごとそのままの状態で積めますし。
67番「大興寺」からはしばらく平坦のボーナスステージが続きます。

讃岐うどんの有名店も動線上にあるので寄ってみては?
いよいよ80番台の札所に突入。
この区間は特に説明するべき所はないです。
81番82番が五色台という丘の上にあるくらいでしょうか。
それでも標高は300mほどなので、ここまで進んできた方なら問題ないと思います。
ちなみに高松の中心部はお遍路では通りませんので、寄りたい方は82番の後か83番の後に行くといいです。
80番のそばには”青空うどん”こと「がもううどんが」あります。
「結願」88ヵ所巡り終了。
さぁ、お遍路の道のりもラストスパートです。
84番と85番はちょっと特殊なので説明しておきます。
まず84番「屋島寺」ですが札所に通じる唯一の道路『屋島ドライブウェイ』は自動車専用道路のため自転車は入れません。
屋島小学校前の道は途中から階段のある遊歩道になるので、ここはシャトルバスを除き徒歩でしか行くことができなそうです。
琴電屋島駅に自転車を置かせてもらって歩きましょう。
往復5kmくらいでしょうか。1時間半くらいみておいたほうがいいです。
続いて85番「八栗寺」ですが、ここはケーブルカーがあります。
ケーブルカーを使うのが一番楽ですが、自力派の方は駅の広場に自転車を止めさせてもらい徒歩往復を推奨します。
前の「屋島寺」と違い階段の道ではないですが、傾斜角27%はまず漕いで登れません。
裏参道の県道145号は多少マシな21%ですが、これも普通の自転車乗りでは登れないと思います。
86,87番を過ぎ、最後の88番に参拝する前に”道の駅ながお”向かいにある「お遍路交流サロン」へ寄ることをお勧めします。
お遍路に関する資料などが展示された資料館のようですが(無料で見れます)、目的は⇓こちら!
『自転車遍路大使任命書』です。
納経帳と同様にこちらも記念になりますから、もらっておくといいですよ。
88番「大窪寺」これでお遍路の88ヵ所の札所巡りが終わりました。
お礼参りに1番へ「ビクトリーロード」。
結願したらもうひと頑張り、1番「霊山寺」に戻ってお礼参りすることをお勧めします。
+¥300かかりますが、結願のお祝い納経とお接待をしてもらいました。
まぁ、それは目的の一つで、最大の目的は1番→10番を逆走する通称「ビクトリーロード」を走ることです。
ここにはたくさんのスタートして間もない遍路初心者さんたちがいます。
その人達とすれ違うたびに、「結願したよ」とか「頑張れ」とか声を掛け合い挨拶しましょう。
スタートした頃の自分の姿を懐かしく感じれるはずです。
通し打ちをしたのであれば、わずか20日ばかり前の事だと思います。
しかし、厳しいお遍路を結願したことで、きっと成長を感じれるはずですよ。
⇓シリーズの最後にお遍路の魅力や推奨した理由をまとめた記事を書いています。
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